SaaS platform development, Oct. 2020 – Oct. 2023
2020年秋、既存のクラウドベースの基幹システムを、SaaSアーキテクチャ(i.e. デリバリ・アーキテクチャ)へと移行・進化させるプロジェクトが開始されました。
約1年間、旧システムに関するプロジェクトに参画した経験から、要求事項に合致するSaaS特有の運用設計を含む包括的な設計を提案し、それに従事しました。簡潔に言えば、「デリバリーの半自動化」です。
プロジェクトのスローガンである「オンプレミスからSaaSへ」は、「構成可能」なシステムにおける運用シナリオの多様性を理解・実現することが長年の課題であったため、SaaSの機能をいくらか楽観的に見積もっていたように聞こえるかもしれません。

慎重な調査とケーススタディを経て、全体設計の大きな絵としてSaaSがどのようなものであるべきかを評価するアーキテクチャモデルのラフスケッチを作成しました。
議論の余地があり、定義が難しいデプロイメントアーキテクチャであるSaaSについて、クライアントの要求事項を表現可能な形で分析・規定する上で、サーベイリサーチが大きな役割を果たしました(参照:S. Banerjee著、「クラウドコンピューティングにおける品質モデルを用いたSoftware as a service(SaaS)に関する調査」)。
これらのクライアント要求は、PoCの形で要約されました。このPoCに向けて、私たちは時には対話的に、時にはドキュメントベースのコミュニケーションを通じて、長期間にわたり調査・検討を行いました。